ニュースなどでお聞きになったことがある通り、子どもの貧困、孤立・孤食など、「豊かな」日本にもまだまだ問題はあると思っています。じゃ解決策は?と言われると明確になっていないのも事実です。私たちは、地域のつながりの力をセーフティネットとして高め・活用していき、その解決の一助になればと考えています。
その一歩として、誰もが毎日行う「食」をテーマにすることで、地域のネットワークづくりができていくのではないかと考えました。
「みんなで食べよう」
そして、「みんなでお互いのことを知ろう・気づこう」
そして、「助け合おう、元気を交換しよう」
(2020年5月3日)新型コロナウィルスが拡大する前は、月1回子ども食堂を開催し、多くの方にご参加いただいておりました。コロナ禍により集まって食べるとができなくなり、子ども食堂の開催を停止しました。一方で、コロナの影響で収入面で影響を受けたご家庭もあるというニュースを聞き、そのご家庭の支援になればと思い「食材無料配布フードパントリー」を実施いたします。
(2021年10月)コロナが少し収まってきましたので、無料学習支援を開始いたします。
(2021年12月)コロナ感染対策をしつつ、小規模×黙食にて会食も一部再開。
(2022年4月)コロナ感染対策を取りつつ、①子ども食堂(会食)②小4~中3の学び場(無料学習支援)③フードパントリーの3種類を定期的に実施
(2023年5月)フードパントリ―を物だけでなく気持ちもお届けしたいということで、お話会(お土産あり)に進化。様々な方のお話を提供しています。①子ども食堂(会食)②小4~中3の学び場(無料学習支援)③お話会(お土産あり)の3種類を定期的に実施
金川聡美 (南流山にてピアノ教室を主宰)
はじめまして、金川聡美と申します。私と私の夫とともに、「南流山で子ども食堂をしたい!」と思い立ち、この活動をスタートしております。
南流山で子ども食堂をしたいと思った背景は、3つ。
一つ目:私の母親が病気をして大変だったとき、ご近所の方が「きんぴら」をもってきてくださいました。地域の力の有り難さを感じると共に、地域の力に自分たちは助けられたと思っています。
二つ目:母親は残念ながら病のため亡くなったのですが、闘病中「もし元気になったら、社会のために何かをしたい」と言っておりました。その遺志を継ぎたいと思いました。
三つ目:南流山に子ども食堂がなかったこと。子ども食堂は全国的に非常に増えています。でも、子どもの移動範囲からすると、小学校区や中学校区の単位で必要なはず。南流山にないなら作ろうと思い、「南流山に子ども食堂を作ろうの会」を立ち上げ、活動を開始。
Facebookや子ども食堂関連のセミナーで、趣旨に賛同いただける方を集め、「南流山子ども食堂の会」設立に至ります。私たち自身、流山市以外からきた転入者ですが、この南流山が更に素敵な地域になればよいなと思います。
・2017年7月2日発足
・南流山近隣に住んでいる、有志の集まり。
約20名によって運営されています。2017年10月時点。
約40名によって運営されています。2018年10月時点。
・流山市市民活動推進センター登録済み。
・南流山センター利用者登録済み。
・子ども食堂千葉県連絡会加盟。
・子ども食堂保険加入。
・食品衛生責任者講習修了者在籍。
・2018年10月28日で、のべ参加者数1000名を超える。
・2024年3月末で、子ども食堂のべ3964名、食材配布活動はのべ2000世帯、学び場(無料学習支援)のべ150名。 1世帯を3人と計算すると、合計のべ1万人への支援。
Q:最近子ども食堂という言葉をよく聞くのですが、子ども食堂とは何ですか?
A:様々なとらえ方があると思いますが、2016年7月2日付朝日新聞朝刊での記載が説明として最もわかりやすいと思います。
~~子ども食堂とは(2016年7月2日付朝日新聞朝刊)~~
地域の大人が子どもに無料や安価で食事を提供する、民間発の取り組み。貧困家庭や孤食の子どもに食事を提供し、安心して過ごせる場所として始まった。そうした活動は古くからあるが、「子ども食堂」という名前が使われ始めたのは2012年。最近は、地域のすべての子どもや親、地域の大人など、対象を限定しない食堂が増えている。食堂という形を取らず、子どもが放課後に自宅以外で過ごす居場所の中で食事を出しているところもある。
Q:子ども食堂は、貧困家庭や孤食の子どものための存在と聞くのですが、そうではない人も、南流山子ども食堂に行ってよいのでしょうか?
A:はい、南流山子ども食堂は、子どもも大人も、シニアの方も、大学生もどなたでも参加いただいて構いません。私たち南流山子ども食堂は、「食を通じて地域のつながりを高め、地域の、主に子どもたちに対してのセーフティネット」になれないかと思っています。大人が子ども食堂に来ることで地域の子どもの顔を覚え、何かのときに助けとなっていただけたり。こども食堂を通じて親同志が知り合いとなっていて、こどものための活動をする際によりスムーズになったり。そんな状態が生まれることを目指しています。
Q:南流山子ども食堂は、日曜日のランチしかやっていないのですか?
A:はい、現時点(2017年10月時点)では、不定期の月1回かつ日曜日ランチでの運営となっております。理由は、やろうと集まったボランティアスタッフが共働きの方が多く、現実的に土日での活動に限定されたこと、および、ボランティアの方たちと相談して、かけられるパワーの限界から月1回から始めよう、ということになりました。場所をお借りしており、抽選での決定のため不定期となっています。
様々な方とお話ししていると、「月1回かつ日曜日ランチの子ども食堂に、どれほどの意味があるのですか?」と厳しいご意見をいただくこともあります。実は、スタートする前、私たちも同じ問いに悩みました。でも、やると決断をしたのは「やらないよりはやったほうがいい」「やってみないと、地域の本当の課題に近づくことができない」から。私たちはまだスタートしたばかりです。今後やってみてわかったことから、活動内容を変えていくこともあるでしょう。地域のために最適な活動になるように模索してまいりますので、どうぞよろしくお願いしたします。
Q:南流山子ども食堂は、メニューはどうやって決めていますか?
A:子どもにウケがいいメニューにしているんですか?と聞かれることもありますが、私たちがメニューで一番大切にしているのは、栄養バランスです。ご寄付をいただいた野菜を中心にすえながら、栄養バランスを考え、メニューを決定していきます。低価格の外食や低価格のお弁当、ファストフードが手に入りやすい昨今だからこそ、栄養が整ったものを提供することを大事にしております。
Q:南流山子ども食堂の特徴は何ですか?
A:大きくは2点かと思っています。南流山センターの調理室という比較的大きな調理施設とボランティアの方の知見と寄付いただくお野菜をフルに生かした「栄養バランスのとれたメニュー提供」、日曜日開催かつこども食堂開催日に保育科の学生に来ていただいているため「子どもがいる方でもボランティアとして活動できる」。この二点から、誰でも参加しやすい、おいしい、元気になる、また来たくなる子ども食堂を目指しています。
Q:南流山近隣に、「子どもの貧困」状態に当たる方はいるのでしょうか?
A:もちろん、おられます。ニュースで言われておりますが、日本全体では子供の7人に一人が相対的貧困状態にあり、しかもそれが「見えない貧困」といわれています。私たちは地域のさまざまな方と情報交換を行ってきてわかってきたのですが、普通に生活していると「見えないため気づかない」ただそれだけです。南流山子ども食堂は、すべての方に参加いただきたいと思っております。あなたの住む南流山には、子ども食堂があります。ぜひお気軽に参加ください。